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Je suis venu vous dire...Gainsbourg by Gainzburg

2012年公開のSerge Gainsbourgのドキュメンタリー映画。

邦題:ノーコメントby ゲンズブール

 

楽曲だけでなくスキャンダラスな存在でフランス国民を魅了してきた彼。

物静かで悲しげ。

愛に飢え、いつも強く何かを求めているようだ。

 

わたしはそんな彼の姿を手探りで求めてきたのだ。 

残念ながらこの映画はわたしにとってわずかな記録にすぎなかった。

それでも彼が生きた時代と、彼から見えた風景を1時間半程の時間だけ共有出来る。 

 

この作品では彼の言葉で自身のことが語られる。

家族、生い立ち。

 

厳しい父からピアノを指導されたこと。

画家のRaffaello Santiが目標だったこと。

自身の醜さ故に抱く女性に対する嫌悪感。

 

rue de Verneuilにある邸宅でピアノを弾いているSerge。

今はシャッターが降りている通りに面したあの部屋にピアノがあることが分かる。

 

酒に溺れた彼。

呂律はまわらず、震える手でマイクを握り歌うLa Javanaise。

 

なにもうまくいかず一時酷い酒飲みになっていた自分が重なる。

わたしがフランスを訪れた時も昼夜問わず、ずっと酒を飲んでいた。 

まともな記憶のなかでMontparnasseの駅の書店でSergeの詩集を読んだことが思い出される。

穏やかな日々の訪れと共にわたしは飲み過ぎていた酒を辞めた。

 

 

栄光が私を滅ぼす

私の魂 意識 潜在意識を破壊する

恐るべき二面性だ

真の自分と仮の自分

普通の男とショーマン

やがてショーマンが私を征服する

だが私はそれなりにー

自覚しているつもりだ

真の自分に食われないように

 

 

過去の栄光が化物になって苦しめたのだろうか。

スキャンダラスな言動も彼のショーマンとしてのサービス精神からか。

 

酔い続けることで心の平静を保っていた。

当時の彼には心の隙間が埋まる日などなかったのだろう。